日本人の発言力とプレゼンスUPが必要です!

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 今年取材に行った国際経済フォーラム、いわゆるダボス会議。その報告会が六本木のアカデミーヒルズで行われました。参加した理由は、日本のどういう人たちが会議に興味をもっているのか、どういうことを知りたいのか、参加した人たちは?この3つでしたが……個人的には非常に残念な結果となりました。

テーマは!?何を伝えたかった報告会だったのか!?

 報告会は「ダボスって何?」というところからはじまったのですが、ダボスとは何かという説明すら客観的に行われませんでした。このブログにも書きましたが、今年はダボスに取材にも行っていましたし、2年前にも中東で行われた国際経済フォーラムにも参加しています。番組を制作するに当たって、過去に放送されたものも見たので、基本的な知識があるからついていけました。しかし知らない人にとってはあれではわからなかったのではないでしょうか。

 それだけではありません。最後まで見て、何が残ったか。この報告会のテーマはなんだったのか。全くもってわかりませんでした。「ダボスについて知ってもらいたい」のであれば、ダボスとは?というちゃんとした説明が必要なはずなのに、あんなわかりにくいものではどうしようもない。ダボスに関わる人を増やしたい……とも思えない内容、日本のプレゼンスが低いからあげていこう、という話しでもない。この報告会は何がしたいんだろう、そうした疑問を大きく感じました。

 「選ばれていくとこんな素敵なことがあるんだよ!」というメッセージと、「ダボスに参加するためには英語力が必須」この2つだけ感じましたが、これはうがった見方だったのか、とても残念でした。私も選ばれたい!まぁそれでも良いのかもしれませんが……。

日本人が自分の意見を言う日は来るのか

 まだこちらのブログでは紹介していませんが、ダボス会議に取材へ向かう途中「日本辺境論」という本を読んでいました。そしてこの本にも書かれていたのですが、日本人は常に世界の中心を別の場所に求める民族だということ。伝承や文化が伝播されてくる「辺境人」がゆえに、「自分の意見」というよりも「他人の意見」を伝えることを好む……そんな話でした。

 ダボス中、それをひしひしと感じていました。日本人だけではなくアジア人に言えることですが、中国人は「意見」というよりデータを元に、だから中国は伸びているのだ!というアピールをする。日本人も海外の例などをあげて、だからすごいみたいな話をする。他の国はそうではないんですね。きちんと自らの「意見」を伝えられる。

 この報告会も結局、「報告」であって、主張も何も無い。これが日本人なのか……と改めて感じてしまいました。これだけ多くの人が興味を持つ、そういう時代になったのだから、本当の発言力が必要になる、心からそう感じた出来事でした。

BSのプレゼンスもあげなければ……

 そして本当にショックだったのは、ファシリテーターの石倉さんから配られた資料にもあったのですが「日本ではダボス会議をマスコミはとりあげない」という話。その資料に引きずられ、質問コーナーでも「なぜマスコミはとりあげないのか」という話がでました。

 その中で「NHKすらニュースにしない」という話題も出ましたし、「それでも最近変わってきた、NHKが主催セッションを行うようになった」とはいうものの、まだまだだめだという話がありました。国際経済フォーラムの日本代表の方までそのようなお話しをされたんです……。。。

 検索していただければわかりますが、もちろん我々取材班が入っていましたから、NHKニュースでも数度、ダボス会議について出稿されています。ダボス会議が始まったというニュース、フランスのサルコジ大統領の演説、ハイチについて、閉幕のニュースも。ハイチなどはレポート形式で、現地から記者が伝えています。BSではありますが、きょうの世界では2日間にわたり中継も行いました。

 そして毎年、ダボス会議についての特集をBS特集で放送しています。去年は総合のクローズアップ現代でも取り上げられています。クローズアップ現代では、ダボス会議がどういうものか、どういう歴史を持って行われてきたものか、そうした歴史的な話しも放送されました。私は元々民放の人間で、今はNHKとお仕事をさせていただいていますが、回し者というわけではありません。それでも、ここまで「知らない」そして国際経済フォーラムの日本代表の方すら、それを把握していないという現実に、かなり打ちのめされました。

 今回、参加した方々が知りたいこと、それははっきり言って、BS特集で毎年、今年はこういう傾向だった、こういう話がと伝えてきたことでした。所詮BS……私たち作り手は、1人でも見て下さる方がいる限り、全力で作ることには変わりません。でも、やっぱりBSでしかないという悲しさ。どれだけやってきても、やってきたことすら伝わっていない苦しさ、それを感じました。これもマーケティングの大切さだと思います。日本のプレゼンスの前にBSのプレゼンスをあげなければ……。

まずは知ってもらうこと

 発言力を増し、プレゼンスをあげる。何よりもこの大切さを痛感した報告会でした。

 私はまもなく、BSではなく総合テレビで放送される番組に異動になりますが、部局は今までと同じ。国際ニュースに関しても愛着はかわりません。それだけに、何とかならないものかと痛感しています。

 しかし、あの報告会はやっぱりないです。もうちょっとテーマ性を持たないと、伝わることも伝わらない。報告会ですらこれでは……やっぱりもっともっと発言力の強化をしていかないとだめだな……そう思う出来事でした。

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  • お疲れ様です。さすが、なかなか、厳しいご指摘ですね(笑)。

    現場であれだけの報道をされた方としては、「それはないだろう」というような気持ちになられたのも分る気がします。私は違った視点からダボス報道の少なさに関してブログに先ほどあげました。

    BSのプレゼンスを上げる。うーんそうですよね。きょうの世界をはじめBSファンの私としては、同感です。

    4月から総合に異動されるのですね。総合の内容アップも視聴者としては、期待したいところです。お体に気をつけて頑張ってください。