SFはここ数年で久々ー時間封鎖 上・下

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時間封鎖

  • ロバート・チャールズ・ウィルソン/茂木 健 訳
  • 東京創元社
  • 987円

Amazonで購入
書評/SF&ファンタジー

評価:★★★★

上下巻ですがまとめて書いてしまいます。

ここ数年を振り返ってみると、フィクションとしては、
ミステリーとファンタジーがほとんどで、SFは読んでいなかったようです。

この本も「本が好き!」に登録する前に、紹介されていて読んだ本の一つです。

ある作家さんを好きになると、すでに出ている本を読みまくる……
ということをやっていますが、きっかけに書評はとても参考になっています。
それもあってブログで書評を書くようになったのですが、
今まではどこで知った本なのかをチェックしていなかったため、
ちょっぴり後悔しています。

ある夜、空から星々が消え、月も消えた。翌朝、太陽は昇ったが、それは贋物だた……。その時宇宙船にいた乗組員は、1週間過ごしたと証言するが、地球では1日しか経っていなかった。地球の時間だけが1億分の1の速度になっていたのだ。 ヒューゴー賞受賞、ゼロ年代最高の本格SF。

上巻はとにもかくにも謎だらけ

久々のSFだったということもあって、とにもかくにも小難しい。
でも入り口は……とってもわかりやすいという工夫もされている作品。

入り口は、星が消えたという事件から描かれる。
流星の絆のドラマをちょっぴり思い出すような雰囲気で、うまく入り込めた。

しかし読み進めれば、謎の謎の謎の謎。

主人公の目線でストーリー展開されていき、
過去と現在が交互に出てくるのだが、どちらもすべて謎のままでした。


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下巻に入り、ようやく謎が明かされてきます。

上巻にも書きましたが、全体的に2つの要素で成り立っている本です。

  • 昔と今。
  • SF的(?)宇宙話と、身近な人間的な部分の話。

人間的な部分に関しては、星も失われ、太陽が偽物の世界で、
地球はおしまいなのでは?という終末的な話ですので、
宗教的な面もたっぷり描かれています。
このあたりはもしかしたら日本人にはわかりにくい考え方なのかもしれませんが、
じゃあこういう状況になったら自分はどうするだろう?と考えさせられます。

私が久々のSFで最初が小難しいにも関わらず、とても愉しめたのも、
作中の中に出てくる、私たちの等身大の今が描かれているからでしょう。
未来の話として描かれていますが、SFの古典の作品名だったり、
ジャズの曲名だったり、 そういう話をちりばめることで、
より身近に感じられたのではないでしょうか。

シリーズ三部作の1巻目

ヒューゴー賞の受賞作品なんだそうです。

これはこれで完結していますし、ここで終わっても何の問題もありません。
でも先を想像したくなるような終わりだなぁと思っていたんですが、
なんと三部作の1作目なんだそうです。

続きなのか、同じ世界観の中の別の話なのか。
先が楽しみになった作品です。

SFも読んでみようかなぁと思えるようにしてもらった作品です。