「届かぬ想い/蘇部健一」ラストがアレなタイムトラベラーもの。

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蘇部 健一
講談社
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ちょっと読んだ順番とは前後するけれど、
この蘇部健一氏の「六とん2」と「3」に収録されている“●●の想い”と題された
シリーズの大元とも言えるような作品と言うことで、気になって読んでみた作品。

そもそも「六とん2」と「3」は短編集ということだったので、これも短編だと思って
読み進めたら、長編だったのに驚いた。
長編というより、中編の連作とでも表した方が、しっくりくるか。

ミステリー界の異才が手がけるタイムトラベラーものということだけあって、
ラストが・・・なんというか、かんというか、アレ(苦笑)。
「えぐい」とまでは言わないし、ミステリーとして読んだ場合、
読み進めるうちに、だいたいの筋は読めてしまうだろう。
それゆえに、あっやっぱりね・・・とも思うのだが、それ以上にまぁ・・・アレだ、えぐい。

結末がまあそうなのはamazonにものっている、出版社/著者からの紹介にも表れている。
しかも……ノベルズ版から文庫本版になるにつれて、これだけ説明がかわっているので、
想像していただきたい。

ノベルズ版の紹介文。

時を越えられるなら、愛する人を助けますか?たとえ何が起ころうとも…
男は娘のため、時を超え遠い世界へと旅立つ。

小説家を夢見ている小早川嗣利(こばやかわつぐとし)は、美しい妻と可愛い娘に囲まれて幸せに暮らしていた。だが、ある日娘が誘拐され行方不明となる。や
がて、生まれた二人目の娘も不治の病に……。重なる悲劇に意気消沈する嗣利は、幸せな家庭を取り戻せる方法があると知る。愛する娘のため、それを試すが思
いもよらない結末が!?

文庫本版ではこんな風に変化が・・・。

小説家を夢見る小早川嗣利は、運命の赤い糸を感じ、広子と結婚。だが、幸せな生活は長くはつづかず、広子は死に、途方に暮れる彼の前に百合子という女があ
らわれる。「運命の女性はひとり」と信じる嗣利は彼女の誘いを断るが、気持ちは徐々に惹かれていき…。一途な純愛が招く驚愕の赤き血のミステリー。

タイムマシン・タイムパラドックスを熱かった恋愛モノ。
少し切なく・・・作者が「六とん2」などで書いているように、美しくないが・・・
筋が読めてしまうとはいえ、これだけ複雑なものを、これだけわかりやすく描ける筆力。
これはやはり、バカミスを書けるだけある…と感心してしまうのは私だけだろうか。
「六枚のとんかつ」を再読してから「六とん2」や「3」の書評にもとりかかりたい。

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  • わかさん、こんにちは~
    「蘇部健一」さん、私、読んだことないんですが、今度読んでみます~

    おもしろそうですね~!

  • >キャットフード50gさん。
    いつも訪問&コメントありがとうございます♪
    とってもうれしいです。

    かなりのバカミス(と著者ご本人の弁を借りれば)ですので、おすすめですが、ご注意を!!